テトロンポンジはのぼり旗に使われる生地の中でも最もポピュラーなもので、
街中で見られるのぼり旗の約90%を占めると言われています。
値段が非常に安く、以前は少ない本数だけ発注しようとすると、
どうしても単価が高くなりがちになるため既製品で間に合わせなければ
ならなかったのが、この生地が登場してからはオリジナル製品の製作も
ぐっと手軽になりました。
テトロンポンジの素材はポリエステル100%で、細い糸を使って
平織りしていため、非常に薄くて軽いのが特徴です。
風になびきやすいので人目につきやすく、また雨などに濡れても
乾きやすいため、屋外での使用に適しています。
生地が薄い分透過性が高いというのも、特徴の1つです。
印刷する際にインクが裏に抜けやすく、表裏どちらからでも
高い視認性を持たせることができます。
もちろん裏面から見れば、文字や絵などは左右反転しています。
一方、生地の薄さもあって耐久性はそれほど高くありません。
使用環境にもよりますが、屋外に設置した場合テトロンポンジ製ののぼりの寿命は
おおむね3か月程度です。
色が褪せてきたり破れが目に付くようになったら、新品に交換するのがおすすめです。
リサイクル素材でできた製品もある
広告宣伝アイテムとしてののぼり旗は基本的には使い捨てであるため、
大量に使用する場合は当然ながらゴミも大量発生します。
そのため、環境保護意識への高まりから、近年ではリサイクル素材を用いた生地も
使われるようになってきています。
その1つが、エコポンジです。
エコポンジは、テトロンポンジと同じようにポリエステルを素材としています。
異なるのは、リサイクルポリエステルと呼ばれる繊維が
一定の割合で織り込まれていることです。
再利用前の製品はいろいろですが、のぼり旗の生地として使われるものには
ペットボトルから作られた繊維が主として利用されています。
薄さや軽さなど、エコポンジの特徴はテトロンポンジとほぼ同様です。
インクの発色具合や透過率もだいたい同程度で、見た目には違いがほとんど分かりません。
異なる点はというと、エコポンジの方が生産量が少ないため
単価がやや高めであるということです。
エコポンジはエコマーク商品に認定されており、使用時には
のぼりの生地に再生PET繊維を使用している旨の表示を入れることができます。
環境に優しい企業や商店などであることをアピールしたい時には、
おすすめの素材であると言えます。