選挙で使うのぼり旗にも防炎加工は必要なのか

選挙ののぼり旗にも防炎加工が必要

のぼり旗の製作を専門業者に依頼する場合、用途や使用場所に
応じてさまざまなオプションを施すことができます。

強風によるまくり上げを防止するための袋縫い、雨天時や
水辺での使用に適した撥水などが具体的な例ですが、
防炎もその1つです。

防炎加工とは、簡単に言えばのぼり旗を燃えにくくすることです。

防炎加工

のぼり旗は繊維製品なのでそのままの状態だと燃えやすく、
いったん火がつくと燃え広がって周囲を延焼させるおそれが
あります。

しかし、必要な加工を行えば、そのリスクを減らすことができます。

加工しても完全な不燃性を持つようになるわけではありませんが、
火が近づいてきても簡単には発火せず、また火が遠ざかれば自己
消火性を発揮する、いわゆる難燃性を持つことはできます。

具体的な加工の方法としては、難燃性の高い生地を使用する、
燃えにくい性質を持つ薬剤をインクに混ぜて印刷する、完成後の
仕上げ段階で燃えにくい性質を持つ薬液に漬け込む、などがあります。

 

屋内で使用する時は注意が必要

屋内使用のぼり旗が使われることが多い機会の1つに、選挙があります。

投票日前に駅前などを歩いていると、候補者の氏名や
選挙公約などを掲げたのぼり旗がずらりと並び、
その中で街頭演説が行われているのを見かけることがあります。

こうした演説は屋内で行われることもありますが、
屋内でのぼり旗を使用する場合は、一定の条件下では
防炎加工を施したものを使用しなければならないことが、
消防法という法律で義務付けられています。

具体的な条件は政令で定められていますが、たとえば
地下街やホテル、劇場、デパート、老人ホームなどの施設内
では、火災による被害が拡大しないよう、燃えにくいのぼり旗
を使用しなければならないとされています。

また、その他の一般的な建築物でも、高さが一定以上あれば
やはり規制の対象になります。

こうしたことから、屋内での選挙活動にのぼり旗を使用する際は、
特別な加工が必要な場所かどうかを事前にチェックしておく必要
があります。

判断に迷った時は製作業者に相談するか、最寄りの消防署に
問い合わせるのがおすすめです。